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ふたりはきょうも / アーノルド・ローベル

2022.05.16

心の温度を上げてくれる、尊いふたり

こちらの本も、他と同様に5つのお話が収められています。
その中の一つのお話「ひとりきり」は、かえるくんの家を訪ねたがまくんが「一人になりたい」という自分宛ての手紙を発見するところから始まります。
がまくんは辺りを探し、川の真ん中の島で悲しんでいるように見えるかえるくんを見つけます。
元気付けてあげようと食事を用意し、カメの背中に乗って島へ運んでもらいますが、たどり着く前にカメの背中から滑り落ちてしまいます。
そんながまくんをかえるくんが島に引ぱりあげ、そしてがまくんはかえるくんが一人になりたかった訳を聞きました。
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「きみというともだちがいてね、それをおもっていいきもちだった。それでひとりきりになりたかったんだよ。
なんでなにもかもみんなこんなにすばらしいのかそのことをかんがえてみたかったんだよ。」
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 当たり前だと思っていたことがそうではなくなった瞬間に「本当の大切さ」を知る。
日常のありふれた生活の中で、重なる部分もあったのではないでしょうか。
私はこの作品を読む度に、心が浄化されていく気持ちになります。
4作品で完結という短いお話になりますが、ふたりのこれからは、読者のみなさんの心の中で形作られていくことでしょう。

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